特別授業 ~格ゲーの楽しみ方~ 後編
皆さんこんにちは。ストゼミ講師のbugでございます。
引き続き「格ゲーの楽しみ方」の後編をお届けしたいと思います。
強くなる、という事
何でもそうですが、成長の実感はとても楽しいものです。
格ゲーで言うなら「強くなる」事の実感ですね。
「強くなる」というのは色々な要素を理解し、練習し、対戦の中で実践していく事ですね。
内容の差はあるでしょうけども、これをしないで強くなる方法はないと思います。
強くなった事を最も実感できるのはそれまで勝てなかった相手に勝つ事だと思いますが、導入の段階での話だとここちょっとポイントだと思うんです。
「強くなる」事と「勝つ」事は同じように見えますが、初期の目標とするならちょっと意味合いが変わってきます。
早い段階から「勝つ」事だけを追求すると、強い技や行動そのものに手っ取り早く到達しようとしますよね。
アクションゲームが普通に上手い人だとそれでいきなり結構勝てちゃうんですが、ある段階からまるで通用しなくなるものです。
すると、ある程度勝てていた反動で一気に面白くなくなっちゃうわけです。
前編で言ってた「焦ると歪になる」っていうのはそういう感じ。
例えば同じ技でも、強いと聞いているから使っているだけの人と、
なぜ強いのか、どう使ったら最も効果的なのかを研鑽した人が使うのではまるで別物です。
誰々の波動拳は格が違う、真似できないとかね。
早期の勝ちたがりスタイルも楽しみ方のひとつの形ですからもちろんいいんですが、強くなった事で勝つというのは本っ当に脳にくるレベルで楽しいのです。
その勝利に重みがあればあるほどに。
この強烈に破壊力のある楽しさをぜひ体感して欲しいと思うのです。
この「強くなる事の楽しさ」は勝てる様になると忘れがちになっちゃうんですよね。
「最近なんか面白くないなぁ...」と感じたらこの話を思い出してもらえると嬉しいです。
キャラを楽しむ
格ゲーを遊び始める時にはまずキャラを選ぶわけですけど、見た目で選ぶのは何も変な事ではないです。
むしろそういう所に愛がある方が続ける力になるものです。
単純な見た目だけじゃなくて、この技がとても好き!みたいなのでもいいですね。
自分だとストIIリュウの昇龍拳がとても光り輝いてて、フィニッシュは必ずとかカウンターでとかできるだけカッコイイ状態で当てられる様にと毎日練習してました。
ホントカッコイイですねストIIの昇龍拳。サガットへのトドメはやっぱりコレでないと。
そんな感じで、好きなキャラや好きな技をカッコよく見せる為に使うというのは自ずと上手くなります。
似合わないと思う技とかがあれば、たとえ強かろうと「俺のキャラはこんな技使わないんだ!」みたいな頑固プレイするのも全然アリだと思うんです。
もちろんそれを勝てない言い訳にしだすとキャラもろともカッコ悪くなっちゃうんで注意ですけども。
対話を楽しむ
格ゲーに限らず、対戦とは相手との対話をしてるんです。
格ゲーだと拳で語る、というヤツですね。
キャラを通して戦いの中で語り合うわけですが、これがまぁ驚く程性格が出ます。
大抵本人はそう(本性が出てるとは)思ってないのがまた面白いんですけども。
会話で考えても世の中にはいろんなタイプの人がいますよね。
前のめりに強気に話す人
引け腰であんまり話さない人
理路整然と落ち着いて話す人
話聞かない人
とまぁこんな感じで。
で、やってる人ならわかると思いますが、これってまんま格ゲーに当てはまる話なんですね。
話が合う人との対話はとても楽しい、という事は拳での語りが合う人との対戦もとても楽しいのです。
負けても楽しい対戦というのはこういう所に楽しさがあるからなんですね。
とはいえ、話の合うタイプでも、話してる内容がかみ合わないと対話は成立しませんよね。
ここが結構難しい。特に強さに差がある場合。
それを埋める為にもちゃんと強くなるという事は大事だと思うわけです。
更に、強くなっていくにつれていろんなタイプの人との対話が面白くなっていきます。
前は引け腰の人との対戦はあんまり楽しくなかったけど、最近わかってきて楽しい、みたいな感じですね。
やり始めだとこの「対戦での対話」という感覚がなかなか掴めないと思いますが、
ある日「そういう事か」とポンとわかる様になるもんです。
実際には全く会話しなくても本当に喋っている感覚になって面白いですよ。
話した事ないアイツと今日も拳で語り合ってくるわ、みたいな。
そういえば会話タイプの例で書いた一番下の「話聞かない人」ですけど、話聞かない人と対話ってできるのか。
できません。
話聞かない人に対話を求めても全く楽しくないので、そういう人に当たる事があれば無心で戦う事をオススメします。
色々な楽しさ
さていかがだったでしょうか。
格ゲーは勝負事だけじゃなくて色々な楽しみ方ができる媒体なので、1つの追及に疲れたら他の楽しみ方に比重を移したりできるのがイイ所だと思います。
ある程度やり込むと勝負の追及だけに突っ込みがちになっちゃいますが、一息つくのも大事ですし、そういうので見えてくるものもありますからね。
今回紹介した楽しさの形はできるだけゲーム内容に依存しないモノを選んでますが、それでもゲーム内容と好みの問題でどうしても合う合わないは出てくるものです。
できる対話のネタが性格に合わないとか、あんまり好みの感じのキャラがいないとか。
そういう場合はタイトルを変えて遊ぶのがイイと思います。
タイトルの多様性と選択の幅が広いのもまた格ゲーの良さですしね。
格ゲーはとても長く楽しめるものです。
フェイバリットなタイトルを見つけて末永く楽しんでいってもらえればと。
面白いですよ、格ゲー。
というわけで次回講義にてまたお会いいたしましょう。
書いてる人