傘が語る大きな雨音
『バイオハザード4』が変えた世界|内山修作/Shusaku Uchiyama
アンブレラ社の崩壊が伝えられ新しい何かが始まることが暗示されるオープニング ― 2005年に発売された『バイオハザード4』は、それまでシリーズを通して築いてきた「サバイバルホラー」というジャンルを、まったく新しい形へと押し広げた作品となりました。
実際、開発チーム内でも「フルモデルチェンジ」を合言葉に制作していたのですが、それまでの固定カメラによってプレイヤーの視点を制限し、じわじわと迫る恐怖の演出に対して、本作ではその構造を大胆に壊し、「肩越し視点」という新しいカメラスタイルを採用することでプレイヤーがレオンと一体になったような感覚をもたらし、敵が迫る緊張を肌で感じさせてくれるものとなりました。
前作まで“画面の向こう側”にあった恐怖が『バイオハザード4』の肩越しのカメラは背後の気配を常に感じさせることでプレイヤーが恐怖の只中に放り込まれ、
結果、恐怖は“見るもの”から“感じるもの”へと変化しました。
同時にゲームプレイとしてはシューター的な要素もあってアクションの濃度がよります仕組みであったとも言えます。
音楽もその時々の状況に応じた変化が必要とされました。
例えばゲーム序盤の音楽はホラーを重視して制作されています。
音響的なアプローチを用いて奇妙でどこかおかしい村を表現してみたり、
クラスターでクリーチャーとの戦闘を描いたり、と前作までとはちょっと違う音楽性を取り入れることで、音楽面でも目新しさを打ち出そうという試みでした。
その後ゲームが進行し謎が明らかになるにつれアクション的要素がより増すように音楽を配置していきます。
カプコン製ヘリコプターによる援護やクラウザーとの戦闘などはその象徴的なシーンとなっています。
今回のオーケストラではそういったバラエティ豊かな楽曲の中からいくつかと、
少し前にリメイクされた『re:4』とをあわせて披露できたらと考えています。
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