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傘が語る大きな雨音

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2026.01.23

『バイオハザード2』|内山修作/Shusaku Uchiyama

1998年に発売された『バイオハザード2』は後に『DevilMayCry』や『大神』といったヒット作を生み出したディレクター神谷英樹氏と
リードコンポーザー上田雅美氏という名コンビの最初の作品で、当時の映画的な演出と音楽表現をホラーゲームに融合させた意欲作でした。

ゲーム中ではラクーンシティや警察署、行く先々で立ちふさがるクリーチャーなどに向けた印象深く素敵な名曲が数多く奏でられます。
これらの楽曲制作においては特定の対象に主題としての旋律を持たせたものを大編成のオーケストラやシネマティックな音色で表現しようと取り組んでいました。

気味の悪い姿で何度も立ちふさがる屈強な敵が襲い掛かってくる時にソプラノで奏でられるメロディ、緊迫した状況で鳴り響くシンセベースなど、
心に残る名曲が数多く生まれた本作ですが、
当時のゲーム機には厳しい制約があって音楽に割り当てられたメモリはわずか200KB程度。
さらに同時発音数は16音以内で音楽を構築する必要がありました。
そういう作曲とは別の部分の難しさでも苦労したことを覚えています。
(スタジオ収録した楽曲をそのままストリーミング再生できるようになった現在では考えられない話です)

この頃の制作工程としては一旦シンセサイザーやサンプラーなどの音源でモックとなる楽曲を制作し、そこで使った音色をサンプリングしなおしてゲームに実装していきます。
この楽器音のループ波形制作がなかなか難しく
例えば弦楽器でレガートで弾くようなものはうねりが出ないギリギリのサイズでループさせる
同じ楽器でも収録した音程から離れるほどに違った音になってしまうので必要な音域の許容範囲を探りながら最適な音波形をサンプリングする、
どうしよもうない場合はメモリに載っている音色で作曲しなおす、といった
ゲームの仕様に向あわせた音楽実装のマニュピレートだけで夜が明ける、みたいな日々を過ごしていました。

こういった積み重ねの中で制作された名曲の数々、
今回はそういった制約なくオーケストラで演奏される音楽を楽しんでいただけたらと思います。

そして少し前にリメイク版を制作しましたが、オリジナル楽曲のすばらしさを生かしつつ
新しく構想された新規の楽曲も味わいのあるいい仕上がりになっています。
そこからも少しお聞きただけるよう考えています。

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魅力が詰まった
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